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2008-08
おんがくのおくりもの – Beethoven
- 2008-08-30 (土)
- MY FAVORITE | music
雨の日のピアノの音には、味があります。

発表会がいや
幼少のころピアノを「かじった」けど、発表会はあまり好きじゃなかった。
教室が大きい組織だったせいもある。みんないいお洋服を着て、親達がうろうろ、お花束もって、誘導されて…わりと放って育てられてた私は(母や祖母は来てくれたけど)そんな光景がいまひとつ。小学校の鼓笛隊にはいってから、自然にやめていた。
でも、その発表会でもらったよくある記念品の「ベートーベン像」だけは大事にしていた。この胸像だけはずっと一緒にお引っ越し。いまも目があうと、会釈してます。
聴くこと
時はちょびっと流れて。高校3年、卒業の季節に突じょ音楽大学の声楽を受験しようと思った。
ピアノすら先生に師事せず、独学だったので、だんだんこれではマズイと感じた。
イエローページで調べ、てくてく見学…なるべく安い予備校の夏期講習を受けることにした。
その講習のさいご。模擬試験で、何十人もの生徒が同じピアノ曲(課題曲)を演奏した。
私は先生と選んだいちばん簡単な1曲を、ひたすら練習して望んだ。優秀な人は全部弾き込んでいて、練習室の段階で私はびびってしまった。
私ははじめのほうで終わり、あとはひたすら聴く側だった。
“すごい、リストだ、あんな難しいの暗譜でひいてる…芸大ピアノ科?まるでプロみたい!”…初めは興奮していたものの、10人目にもなるとさすがに聞き飽きて、眠くなった。
ところがその眠気を越えたころ。
だんだん「あ、この人、指がすべってる…」とか、人のアラに気づくようになる。
「出だし」というのは肝心だった。目を閉じていても、出だしのタッチで「ん?」…その人の「心の準備」が手に取るようにみえてしまう。
-指さばきはすごいけど、曲調を無視してジャンジャン弾きすすめる人。
-簡単に見える曲も、弾きこんでちゃんと「自分の演奏」にしてる人。
-難曲を弾いてるけど、どうも「基礎」の指運びがおろそかな人。
自分は…まだまだ、まだまだまだ…ただ譜面をおって記号にふりまわされているだけ、思いも、タッチも、もっと突き詰めていけるはずだった…と後悔した。
そして思った。「私は、この曲が好き。」
この曲の味は、こんなものじゃない。ちゃんと弾いてやりたい。弾かせてほしい…
私の曲は、ベートーベンのソナタop.79。
人の演奏を、それも同じ曲を、何十人も聴くのは初めてだった。
これはとてもいい経験だった。
Beethoven
このソナタはプレストで軽快にはじまるも、途中で暗くなる。ソナタ形式という、物語によくある「パターン」。
ベートーベンの素晴らしいのは、その「闇」から「光」へのカタルシス。途中必ず、メロディアスで美しいフレーズがある。
「悲愴」にも「第九」にも共通する、ベートーベンの大きな持ち味は…ワーグナーのような「どうだっ!」という恍惚感ではなく、個人の胸のうちのロマンチシズムとも思えます。
そして、二度押しのようなフレーズ「起きあがってみた→さらに起きあがってみた!」のような感覚。
彼は貴族のパトロンの元で働こうとしなかった、モーツァルトに次いで「フリーランス」の先駆け。ボロボロの服、何度も手を洗う神経質さ、かんしゃく持ちで、女心に理解が苦手で、好きな婦人にことごとくフラれ、詩人仲間に悪口いわれて、可愛がった甥っ子に逃げられ、難聴。
でも…生み出すメロディはとほうもなく美しく、ロマンチックだ。
楽譜はテキストではない、人間の生んだ音楽。
あの日ベートーベンに「ごめんなさい」と言って、幼い頃しまいこんだ楽譜を、ふたたび開いたのでした。

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あだな

このたび、ソウルのあだなが「いぬ」となりました。
というのも、けさ、はっきりと「ワン!」といったからです。
これは2度目で、ソウルが3ヶ月過ぎのころ遊んでいたら「わん!」と言ったので「….空耳よね」と思ったのですが、またも…キバを出してそう言ったのです。
以前より「いぬっぽい」「なんかへん」と周囲に囁かれていたのですが、めでたくブリーダーのjoyさんに「ソウルやばいです」と言われたので決めました。

あだ名といえば、織田信長を思い出します。
信長は、幼い頃「うつけ(阿呆)」と呼ばれ続け、やがて天下無敵の武将になります。
信長に不満いっぱいの将軍・義昭が呼びかけた強者たち(武田信玄、浅井長政、朝倉義景、毛利氏…果ては比叡山延暦寺)がこぞって倒そうとしますが、結果的に、彼らのほとんどは信長に痛い目にあわされています。
そしてあだ名も出世魚のように変じて「第六天魔王」となります。
その信長自身が、立派な幼名を持ちながら自身を「さんすけ」と呼ばせていたほどの相当なあだ名好きです。
明智光秀を「キンカン頭」秀吉のことを「ハゲ鼠」と呼んでいた信長は、やがて、我が子(信忠)の幼名に「奇妙」、 二男は「茶せん」 娘に「五徳(やかん台。儒教でいう五つの徳でもある)」。
どうも女性には台所にまつわる名を付けたがったようで、(生駒吉乃の次の)側室には「お鍋」 。
見たまま思ったままの正直さと笑いを感じさせる人です。
私は、なぜかあだ名を付けるのが上手い人が好きです。それもぱっ!と斬新で言い当てるような…。ただし一歩間違えればイジメになりますから、恨まれない人柄と、徹底したあだ名好きであることが前提かもしれませんね。
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the look of love
- 2008-08-25 (月)
- MY FAVORITE | music
秋にはちょっと早いけど…セクシーというものに憧れを抱きながらスルーしてしまった者より、大人のラブソング「the look of love」をお届けします。
またバカラックか…と思った方、ピンポン ヾ(´▽`)
洒落たコード、艶っぽいメロディ…とても好きな唄なので、お掃除とかしながらよく口ずさんでますが、きのう「007/カジノロワイアル」(リメイク版)を観てピックアップしようと思いました。
で…映画の感想はありません。
興味のない方、ここでごきげんようヾ(´▽`)

バカラックはいろんな映画や舞台の曲をかいていて、「the look of love」は、『007/カジノロワイアル』の歌。
007シリーズの主題歌は、どのアーティストであれ、ある共通のムードを醸し出しています。
そう注文されるのか、自主的なのかわかりませんが、毎回スリル&セクシーな仕上がりになっているのはさすがと思います。
1967年版は制作会社の違いから、いわゆる007シリーズではない。けれど007と名のつく作品の歌では一番有名な曲です。いろんなアーティストに唄いつがれていますが、近年ではダイアナ・クラールがメジャーかもしれません。
かつてアルバイトしたお店にも、よく流れてたナ。で、閉店すると「こっこは〜おっ国をさ〜んびゃ〜くり〜!」って歌に切り替わったっけ(ジャズと軍歌だけが好きな、いい店長だった)。
彼女はエルビス・コステロと結婚しましたが、彼もバカラック党ですから、バカラック・ラバーズのご夫婦といえましょう。
それにしても、お二人の子供って…いったいどれだけ歌が上手いんだろ?!

ここでyou tubeっ子は削除されそうにない映像を3つ拝借しちゃいます。
全米・英で大ヒットしたダイアナ・クラールの「the look of love」
ストリングスたっぷりのオケ、シックなムード…私、好きです。
そして、近年のバカラック自身のコンサートバージョン。
トランペッターのクリス・ボッティと演奏してます(映像悪いです)。
バカラック、80歳…ほんとうに素敵ですね。
おまけ…ご存知の方、今じゃみれない顔ぶれです。
67年の番組で、ジャズトランペッターのハーブ・アルバートが司会をつとめ、若きバート・バカラックがゲスト。
メドレーはバカラックの歌にはじまり、ギターのウェス・モンゴメリ、セルメン、そしてミュージカルスターのライザ・ミネリ…ご存知ない方も、バカラックの唄う「アルフィ」「ルック・オブ・ラブ」、ライザの「小さな願い」など、いまもCMやカバーで耳にする歌ばかりです。
世界中のアーティストに愛される歌。
お耳の恋人、「the look of love」でした。
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Paul Newman
- 2008-08-23 (土)
- MY FAVORITE | cinema
ふと、名優ポール・ニューマンのニュースを目にしました。
私は「スティング」を観ていらい、スクリーンの中に、ポール・ニューマンほどときめく俳優さんはいません。
「明日に向かって撃て」でキャサリン・ロスを自転車に乗せて走り回るシーン。
「ハスラー」の勝ち気なビリヤード。
「スティング」の登場、レッドフォードが呆れかえるシーン。
完璧な紳士でも、タフなカウボーイでもなく…ポール・ニューマンは少年のような笑顔で草笛を吹き、心優しい一流詐欺師や、ピンボールに戯れるエリート弁護士の哀愁を演じていました。
今になってこの名優について知りたくなり、wikiをみるとこうありました。
- いちど俳優を辞め家業を継ぐも、イエール大大学院を卒業後に注目され再デビュー。
- 1982年に食品製造会社(NEWMANS OWN)を設立、実業家としても成功する。
- 自らレフティを明かす政治運動家でもあり、「金持ちから税金をとらないのはおかしい」と、この会社の設立以来の純利益、2億2千万ドルを全額寄付している。
- 再婚した、女優ジョアン・ウッドワードとは仲の良いおしどり夫婦。
- たいへんな凝り性で、カーレーサーとしてもプロ顔負けの成績(ル・マンで2位)を残している。
こうした記事を見てもギャップを感じないのは、そのイメージとさほど遠くなかったからです。
その深い目元に、反骨精神や、徹底した遊び心みたいなもの、仲間に愛される人柄をたたえています。

そんな世代も性別も越えて愛される名優が、“末期癌で余命あやうい”という。
ただのゴシップかもしれない。でも「危うい状態」をニュースにするなんて…往年のファンは知りたくなかったかもしれません。
わたしの中では、しばし「雨にぬれても」の歌と自転車で草原を走るブッチの姿がめぐっていました。
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soft-ball
- 2008-08-22 (金)
- MY FAVORITE | sports
ソウルはときどき、真剣なまなざしでテレビをみます。
モニタの中でぴゅんぴゅん!と飛ぶ球技が好きなようで、くるくる回るフィギュアスケート(女子)も好きみたい。(あと、なぜか原田知世ちゃんに飛びついてた。)
きょうは、ソフトボール女子の試合を観戦してました。

スポーツ観戦は好きです。日本を応援するだけのために見てはいません。でも女子ソフトボールはイケる気がして前から応援してたので、感動しました。
三連投のナイスピッチ、守備もバットもばっちり。優勝した時のカラっとした笑顔の、なんと爽やかなこと。
なでしこジャパンにレスリング…日本の女子力に頼もしさを感じます。なんていうか、見た目もカッコつけてないというか…ハングリーな感じが伝わって、応援したくなるんです(*´▽`*)
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おねーちゃん
- 2008-08-20 (水)
- MURMURE
姉のたんじょう日をうっかり思いだした。
いや、うっかり忘れていたのを、思い出した。
姉と私は、九つ離れている。いまは結婚して子供もいて、子育てが忙しいせいもあってなかなか逢えないけど、連絡はよくとる。
…が、さいきんあるドラマをみかけて、ある記憶が鮮明に蘇った。

やさしくて頭のキレる姉にはよくイジメ相手してもらった(公には「遊び相手」ということになる)。
それは、こんな具合だ。
- 二人きりになると、隠れる。妹が泣きそうになると出てくる。
- 「あそんであげる」と妹を正座させ、頭にできた汗疹(あせも)のかさぶたを剥がしはじめる。
- 妹が蚊にくわれると、やってきて爪でコメじるしをつける。
- 「やだ〜」というと、睨む。
- おねーちゃんの部屋に侵入したのがバレたとき。「“はな○そ”をお団子くらいためたらゆるす」と言うので妹が実践すると、「きたない、この子!」と言う。
- 若い女の人には「おばさん」と呼ぶのが礼儀だと教える。
- 「ベルばらごっこ」のとき。「じゃんけんで役を決めようね」と言って、かならず姉はアントワネットで、妹は平民1とか貴族1だった。
他、多数…

けれど姉は、けっして妹をいじめたわけではない。
姉はたしかに、妹をかわいがっていた。
私が寝たとき、横でウチワを仰いでくれた夜もあった。
寝たふりしながら、妹はうれしかった。
姉は「かわいいモノ」を見ると、いじめずにいられないのだ。
やがてターゲットは、親戚のいとこに変わった(はるばる大阪までいっていじめてかわいがってたっけ)。
私が泣きそうになると笑う姉を見上げ、幼心に「このひとだいじょーぶかな」と思った。けど、今や我が子をおおらかに、ときに厳しく、しっかりと育てている。
姪っ子は「お母さんが大好き!」と言っている。
姉がいつ見事に変身したのかといえば、私の記憶では結婚と同時だったと思う。
私はいつも「あんたさ。」と呼ばれていたが、「ちゃん。」付けに格上げされた。
一見クールだけど、ほんとは泣き虫だった姉。
頭じゃかなわなくて、よくおねーちゃんの髪をひっぱった私。
姉妹とは、美しきかな…
おねーちゃんが、このブログを発見しませんように!

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ざんしょ
- 2008-08-17 (日)
- MURMURE
残暑お見舞い、申し上げます。

関東は雨。
明日からお仕事のかたもたくさんいると思います。
私もそうですが、心のうちを今日のお天気が表現しているような。

お盆は迎え火、送り火、親戚づきあい、家事…おばーちゃんも調子が悪かったので、実家にいると瞬く間にお休みは終わってしまいました。
大人になると、自由で伸縮自在だった時間が、カタくこわばっていくのを感じます。
けれど、さいきん思います。
時は無常でも、優しさに変わるんじゃないかと。
小さいころ、よくオバーチャンに言われました。
「ほつれた糸は、強引にほどいては頑なになる。優しくゆるめて、ほぐれるのを待ちなさい」
この言葉の深さを感じる今日この頃です。
身体の筋肉も、人間関係やものごとも…放置してははじまりませんが、要所を優しく、気長にほぐしていくことが大事なのかな…と思います。
———
先日、ある知人のご夫妻とブリーダーのjoyさんのアビちゃんを、架け橋しました。
その子の写真が、きょう届きました。

なんとかわいい!ぷぷっ…と笑ってしまいました。
優しいご夫妻なのでjoyさんもご安心のことでしょう。幸せそうで良かった。
夏もオリンピックもまだまだ続きますが、ちょっと涼しくなることを期待して…後半戦もがんばりましょう☆

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Auf Flügeln Des Gesanges
- 2008-08-15 (金)
- MY FAVORITE | music
63度目を迎えた終戦記記念日。
みつとみ俊郎氏の率いる女性オーケストラflumusの演奏を聴きに、大田区主催の「平和祈念コンサート」へ行ってきました。
みつとみさんは、卒業後最初の仕事のオーディションで知り合って以来、ここでは書き尽くせないほどお世話になった音楽家さん。レコーディングエンジニアのTさんとの出逢いもこの時からで…私にとっては社会に出て最初に囲まれた人たち。でも改たまった言葉を伝える場面はないもので、会うと小鳥が巣に帰ったような気持ちになるから不思議。
今日は氏が心血注いで結成した女性オーケストラの、初の大舞台。
私は多少なりとも身内の気分だったので、じ〜んときて客観的な感想は述べられない。課題はあるかもしれないけれど、お客さんの反応などとても良かったと思う。

区主催の平和祈念コンサートなので、テーマは平和。このオケのプログラムは、メンデルスゾーンの「歌の翼に」(Auf Flügeln Des Gesanges)ではじまった。
私はこのリートが好きなので、またジ〜ン。
老いも若きも、いい曲、いい演奏には身を乗り出す。
そして、一人一人の胸にさまざまな映像を呼び起こす。
音楽は、聴覚を失ったベートーベンの心にも鳴った。
音楽に、国境線を奪いあう殺りくはない。
音楽は、いろんなものを包み込む、私にとって優しい存在だ。
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